たまたまインターネットで、『紙兎ロぺ』というものを見つけました。短編アニメで、紙の兎と紙のリスが主役です。
今は目ざましテレビでも放送されてるそうです。
この二人、実にささいなことを話し合ってるのですが、その内容や言い方がささやかに面白かったです。
意外と世の中を裏から見てるところがあるし。
紙リスのアキラ先輩の、心のままに動くところがなんともまぶしいのです。
心のままに動く、といっても、高尚な目的に向かって効率よく動く、とか、よくビジネス本に出てくるような内容を期待しないでください。
スーパーボールが欲しい、とか、アイスを食べるとか、ボウリングのピンは何でできているのか見に行く、とか、そんなささいなことばかりです。
そういう心そのままの行動が、まぶしい。
例え夏休みの自由研究が残っていようが、興味のあるものを発見すると、途中であろうがそれを確かめに行く。
感情に素直であり、短気で面倒くさがり屋だけど、妙に人懐っこいような気もします。
彼は周りから嫌われているのかどうかは分からないけど、どうも嫌われてはいないようです。
確かに先輩風を吹かしてはいるけど、不快にさせるような感じもなく、憎めないですね。
・・・最終目的を実現するために小目標を実現していく、というような、いかにも効率や実用的?なことばかりを考えてしまう現代の風潮には、とにかくまぶしい。
昔を思い出します。
理由もなく、用意もなく、ただ心のままに、後先をあまり考えずに行動した記憶はあります。
でもそれは、かなり昔の話です。高校の時には、すでに失くしていた。
雨が降る可能性があろうが、寒かろうが、暑かろうが、着替えをもってなかろうが、お金が300円しか入ってなかろうが、自転車ひとつでいろんな場所へ行ったのです。大した理由もないのに。
紙兎ロぺという漫画は、そういうことをかんがえる趣旨のものではないだろうけど、見ていてふとそう感じました。
もちろん、見ている時間は、そのささやかな笑いに、ただただ身を任せて笑っていただけでしたけど。