労働紛争の中の交渉では、実に多くの理不尽な交渉生み出されます。
その理不尽な交渉スタイルが、『脅迫』です。
「~ならば、・・・するだけです」みたいなセリフが戦いの交渉の中で、どれほど多くおこなわれているか
「頻繁に行われるということは、有効な手段であるという証拠なんじゃないの?」と思われそうです。
しかし現実は違います。脅迫は新たな脅迫や、激しい反発を招きます。
なぜそれほどまでに頻繁に行われるのか?原因は、交渉者の無計画性や、性急さ、または傲慢さに起因すると思われます。
交渉者の今までの人生の中で、立場が対等、または立場が下の人間に対する交渉で、「脅迫」という行為が交渉の進展を助けた経験がある場合、再び使用されやすくなります。
また、「脅迫」で交渉を終わらせることが出来た場合、時間はかからないうえに、我はほとんど譲歩しなくてもよくなります。
この点に味を占めてしまうと、その交渉担当者はいつも脅迫を交渉の手段の一つとして選択するようになります。
家族や友人、または後輩などと利害の調整について話し合う場で、脅迫が行われやすい。その場で脅迫を用い己の意見をゴリ押しして利益を得た場合、その人間の中で交渉や話し合いにおける有効な手段として「脅迫」がインプットされます。
そうなった人間は、公の場でも、頻繁に脅迫を用いるようになります。
お分かりいただけたでしょうか?「脅迫」は有効な手段だから頻繁に行われる、というわけでは決してないのです。