月別アーカイブ: 2024年4月

交渉の場で行われる『脅迫』の撃退法(1)~なぜ脅迫は頻繁に行われているのか

労働紛争の中の交渉では、実に多くの理不尽な交渉生み出されます。

その理不尽な交渉スタイルが、『脅迫』です。

「~ならば、・・・するだけです」みたいなセリフが戦いの交渉の中で、どれほど多くおこなわれているか

「頻繁に行われるということは、有効な手段であるという証拠なんじゃないの?」と思われそうです。

しかし現実は違います。脅迫は新たな脅迫や、激しい反発を招きます。

なぜそれほどまでに頻繁に行われるのか?原因は、交渉者の無計画性や、性急さ、または傲慢さに起因すると思われます。

交渉者の今までの人生の中で、立場が対等、または立場が下の人間に対する交渉で、「脅迫」という行為が交渉の進展を助けた経験がある場合、再び使用されやすくなります。

また、「脅迫」で交渉を終わらせることが出来た場合、時間はかからないうえに、我はほとんど譲歩しなくてもよくなります。

この点に味を占めてしまうと、その交渉担当者はいつも脅迫を交渉の手段の一つとして選択するようになります。

家族や友人、または後輩などと利害の調整について話し合う場で、脅迫が行われやすい。その場で脅迫を用い己の意見をゴリ押しして利益を得た場合、その人間の中で交渉や話し合いにおける有効な手段として「脅迫」がインプットされます。

そうなった人間は、公の場でも、頻繁に脅迫を用いるようになります。

お分かりいただけたでしょうか?「脅迫」は有効な手段だから頻繁に行われる、というわけでは決してないのです。

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ブラック企業に負けない!労働者のための交渉術



『リデルハート 戦略論 間接的アプローチ』 ~基本的な内容について

今日は、私が暇があると手にとって読んでいる本を紹介しましょう。

古今東西の兵法を研究してきたリデルハートさんの『戦略論 間接的アプローチ』です。

リデルハート戦略論 間接的アプローチ 上

リデルハート戦略論 間接的アプローチ 下

この本の考え方は、日常生活の様々な場面で、本当に役に立ってきました。仕事でも、労働紛争でも、そしてアルバイトの時でも、身を守るときでも、です。

もはや本を読んでいるだけ、とは言わせないくらい、活用していると思います。

どのような本であるのか?簡単に言うと、ある戦略的目的を実現するためには、真正面からドーンと当たるのではなく、一回、もしくは複数回の牽制や態勢崩しなどを行って、こちらに有利な状態としてから攻撃する、ということを説いています。

その牽制などを伴った戦い方を、リデルハートさんは、「間接的アプローチ」と言っているのです。

本書の基本的な流れを説明しましょう。『戦略論』の構成は、

★第一部 紀元前五世紀から二十世紀までの戦略

★第二部 第一次世界戦争の戦略

★第三部 第二次世界戦争の戦略

★第四部 戦略及び大戦略の基本的事項

となっております。

第一部から第三部までで、過去の戦争の例を取り上げます。そしてその中でどの決断と行動が戦況を間接的に有利に導いたかについて説明していくのです。

最後の第四部では、これらの説明の締めくくりとして、以下の8つの命題を掲げています。

☆目的を手段に適合させよ
☆常に目的を銘記せよ
☆最小予期路線を選ぶこと
☆最小抵抗線を利用せよ
☆予備目標のある作戦線を選択せよ
☆対手が油断してないうちは、わが兵力を打撃に投入するな
☆いったん失敗した場合は、それと同一の線に沿う攻撃を再開するな
☆状況に対応できるように、計画および配置に柔軟性を心がけよ

・・・これら8つの言っている内容については、また日を改めて説明したいと思います。

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