労働組合の中心人物となるために準備したこと

私は最近まで、各社を渡り歩き、労働組合の結成と軌道乗せに取り組んできました。それは仕事として、はもちろんあるが、仲間とともに戦うためです。

仕事として依頼を受け、着手金をもらって業務を行い、成功報酬を得る・・・という一連の流れで労働紛争に取り組むことに、ずっと違和感を感じていました。

私としては、やはり仲間とともに戦う、というスタンスに、充実感と言いようのないやる気を感じたのですね。

そこで、ずっと労働組合結成の中心人物という立場を、経験することとなりました。それはすごいことでもなく、ただ、結成に携わった、ということだけなのです。

労働組合を結成することは、難しくありません。二人で作ることができます。

ブラック企業なら、ぜったいクビにされたり、嫌がらせされる・・・と思うかもしれません。大丈夫です、100%嫌がらせされます。私は8社において設立に関わりましたが、クビになった会社は7社です。ほぼすべての会社でクビですね。残りの一社は、全員に無視命令が出されたようですね。

朝に会社にいくと、作業台の上に張り紙がしてあるんですね。解雇通知です。ここまで露骨なことあるの?と思いきや、零細とっちゃん会社なんて、あたりまえに今でもこんなことが横行しています。

士業との顧問契約なんて結んでないとっちゃん会社では、「俺が法律だ」なんてことは当たり前ですね。

そんな無法地帯で労働組合のだいひょうになるためには、どのような個人環境が必要か?

まず、嫌がらせ、不当解雇などの不当労働行為に対し、労働委員会からの救済命令が出て復職し、給料が安定してもらえるまでの生活費を持っている人がいいでしょう。間接的に、扶養親族が少ない人は、要件を満たしやすいですね。

あと、イエスマン従業員からの嫌がらせに対し、一喝できるような胆力のある人がいいですね。日ごろからいじめを受けることも無い、芯の通った一目置かれるような人ならば、嫌がらせがエスカレートしていくこともありません。

零細企業で労働組合を作るには、最初はたった二人で結成通知を出し、解雇されたら労働委員会に救済申し立てをおこない、復職したのちに大々的に労働組合組合員を募ります。最初から解雇されることは念頭に置いているのです。

解雇されることすらもルーティン。世間一般に言われる苦しい「不当解雇」について、それをされることが日常レベルになっているような人が、本当に組合結成者となるための資質を持っていると考えてもいいでしょう。

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