こんにちは。あなたはもしや、「労働組合の潰し方」で検索をしてこのブログにたどり着いた方ですか?
もしあなたがそうであるならば、言いたいことがたくさんあるんだ。
あなたは会社の経営者?それとも、総務・人事担当者?弁護士?社会保険労務士?それとも経営コンサルタント?
あなたがどの肩書であっても、関係ないんだ。言いたいことは変わらないんだ。
なぜ、あなたは労働組合をつぶそうと考えるのですか?つぶしてしまえば、力でねじ伏せてしまえば、すべてが解決、と思ったのですか?
そもそも、あなたの会社で、なぜ労働組合が結成されたか、考えてみて欲しいんだ。労働者がこざかしい知識を身に着けたから、結成されたのですか?
多くの場合、そんな軽々しい理由じゃないよね。
労働者にとって、労働組合を結成することは、大変勇気のいることなんだ。それこそ、己の職業人生を賭けての行動である場合がほとんどなんだよ。
組合を結成すれば、確実に使用者に嫌われる。下手すれば、同僚らからも孤立してしまう。そんな危険を冒してまでも、なぜ結成するのだろうか?
それは、あなたの会社が、人間の我慢の限界を超える行為をしているからだよ。もう耐えられない、しかしおいそれと仕事を辞められない、だから、泣く泣く結成したんだ。震えながら結成したんだよ。
そのことを考えたことがあるのかな?
考えたことがないのなら、今ここで考えてみて欲しい。あなたを労働者の立場に置いて考えてごらん。もしあなたに家族がいたら、もっとリアルに考えることができるよね。会社をおいそれと変わることなどできない、と分かるよね。それなのに、あなたたちは、「気に入らないなら辞めてもらっていいよ」と簡単に言うけどね。
ハッキリといおう。
労働組合を結成することは、憲法、労働組合法で定められた、正当な労働者の権利だよ。
しかし片や、労働組合をつぶすことは、労働組合法で「不当労働行為」と定められた違法行為なんだよ。
あなたがたは、労働組合について語る時、屁理屈や己の傲慢な価値観をもとに、批判をするよね。しかしそんな理屈になんの正当性もないよね。全くない。「組合なんてあったら、経営ができないだろ」・・・だったら日本で会社を経営することなど、やめてしまえ!
あなたが人事担当者だったら、想像してごらん。あなたはその会社で安泰ですか?今まさに経営者が労働者にしていることが、あなたに降りかからない保証はあるのかな?あなたは特別ですか?そんなわけがない。あなたも全く同じ労働者。いつ何時、不当な行為にさらされるか分からない。少しは想像力を働かせなさい。
私は組合闘争をしてきた。絶妙な組合つぶしの方法をいくらでも知っているよ。教えてあげようか?
でもね、組合つぶしをして事態を収めた会社の末路は悲惨なものばかりだった。拭い去れない怨みを買い、会社内は猜疑心と無力感に支配され、外部労働組合や監督署の脅威にさらされることになるよ。
だからやめた方がいい。一番いい方法は、組合をつぶすことなど考えないことだ。それよりも対話をすること。それが最も事態をうまく収める方法だよ。
その勇気ある決断が、今ならできるよ。あなたが経営者なら、今度の団体交渉で、問題を人を切り離して、徹底的に話し合うことだよ。
あなたが人事総務担当者ならば、経営者に対話の重要性をさとしてごらん。
まだ間に合うんだよ。大きな怨みを買ったり、近所に醜態をさらす前に、今までの考えと違った考え方をしてごらん。
組合をつぶせば、組合所属の労働者、その家族に、ずっと恨まれることになるよ。外部労働組合があなたの会社を取り囲み、苛烈なシュプレヒコールを上げるでしょう。そうなったら、近所の誰も、あなたの会社にパートに来なくなる。
労働委員会の救済決定がなされた後に、あなたが組合員にしぶしぶ謝ることになったら、あなたの会社内での権威はがた落ちだよ。そんな経営者を見てきた。20年経っても、ずっとずっと笑いものにされていた経営者を知ってるよ。
これは忠告だよ。違った決断をしよう。人間としての思いやりを取り戻そう。労働者の家族にも、あなたの家族とまったく同じの喜び・信念・楽しみ・夢があるんだ。あなたが思いやりのない組合つぶしをしたら、そんな人たちを傷つけることになるんだ。
言っとくけど、不当な行為で職場の奪われた労働者の家族は、あなたが思っている以上に、悲惨な影響を長い時間受け続けるんだよ。経営者ごときの人間に、そんなことをする権利もない。何様のつもりだ!
もしそんなことになったら、絶対に怨みは消えない。
そして、私も、あなたたちを決して許さない