ひと昔、STAP細胞問題の渦中の人、小保方さんの記者会見がありましたね。私はこういった会見の記者の質問の仕方が大嫌いで、なるべく見ないようにしているのですが・・・・
私はなるべく見ないようにしているインターネット上の掲示板(むしろ絶対に見たくないとも思っている)には、これでもかこれでもかと手厳しい意見、酷評、人格批判、過去の暴き出しが繰り広げられています。
そのひどさと言ったら、目を覆うくらいです。
その中でよく見受けられるのが、「本人が出てきて真実を述べろ」という類の、自分は完璧な人間であるかのような上から目線の要求めいたコメントです。その要求の根拠は、「疑惑の論文で社会を騒がせたのだから謝罪しろ」というものです(ほかにも根拠はあるようですが)。
この女性研究員が謝罪する理由や筋があるのか、私たちには明確にわかりません。そもそも、まだ疑惑の段階であり、偽りであるかどうかもはっきりしていません。不正などしてないかもしれない。加えて、ネットの前で匿名で顔も出さず、素性もあらわさず批判している連中に、どうして謝罪しろ、研究員なんて辞めろ、なんて言われなければならないのか?お前たちは何様のつもりなのか?
そんな必要はありません。こんな連中に謝ったり、事の次第を説明する必要などまったくない、と私は思います。こいつらはネットの前で対岸の火事を決め込み、安全な位置から優越感に身を任せ人を攻撃することを楽しんでいるだけですから。
この研究員の過去の論文等の不備を取り出して、彼女の人格を否定する動きもみられるが、疑惑があれば何をやってもいいのでしょうか?よってたかって一人の人間を攻撃することは、「イジメ」以外のなにものでもない、のでは?私はこの現状(女性研究員ばかりが叩かれ、擁護の声がまったくと言っていいほど聞こえない現状)に激しい怒りすら感じるのです。
人間、完全ではない。過ちも犯すし、ずさんなところもある。悪魔のささやきに心流される場合もある。すべきことを先延ばしにして、ダラダラとほったらかしにしてしまうこともある。所属する共同体のルールを把握してないがために、その共同体に迷惑をかけてしまうこともある。
そんな経験、誰でもあることではないか?その人それぞれに、ユニークな性格上の特徴があり、それが欠点としてとられたり、長所としてとられることもある。この女性研究員に関して、彼女の特徴全てを取り上げ、ネット上にマイナスに評価して叩いている。これはやはりイジメだ、残酷で見ていられない。悔しい。涙がでる。いくら顔が見えない人間のコメントだとしても、この残酷なコメントを見た人間は、それが自分に関わる批判だったら、まず無傷ではいられない。
どうしてそれを分かってあげられないのか?「本当に落ち込んでいるかどうかなんて分からないだろ」という意見もある。しかし、では落ち込んでない確率が100%なのでしょうか?精神的に打ちのめされている可能性が少しでもあるなら、その点に配慮してわれわれ部外者は、せめてそっとしておいてあげるべきではないか?
なぜそういった意見が聞こえてこないのだろうか?
STAP細胞問題の一連の報道やそれに反応する大勢の人間の容赦ない意見がどうしても受け入れがたく、そして苦しかった。
小保方さんは、ご迷惑をかけたことに対する謝罪と反省を述べていたけど、そんなことを必要以上にする必要もない、と思いました。
みんな、そこにいる厳しい質問をする記者たちだって、テレビの番組でコメントする人間だって、不完全であり、100%キレイであることなどないのですから。皆、人に言えない闇の部分を抱えているし、心の中では、社会一般的に許されないような残酷な考えを持っていたりする。
小保方さんのしたことはなんですか?論文の不正?ねつ造?論文の不正など、よくあること。努力を重ねてきたであろうこの人だって、時に手抜きをしたり、我流に走ったりすることもあろうに。ねつ造?そんなこと、今の段階では分からないし、分かった時にそれなりの結果が伴えばいいじゃないか。なぜはっきりと分かってもいない今の段階で、顔も名前も明かさないネットユーザーごときに批判されないといけないのか?ましてはそんな連中に謝らないといけないのか?
小保方さんもそれなりに自分の世界で努力している。ネットユーザーだって、置かれた立場の中で、苦しんだり走り回ったりで努力している。何も変わらない。人のことなど、とやかく言うのはそもそもお門違いであり、空しい。
それは逆に、人に何か言われても、放っておけばいい、ということにつながるのではないか?ネット上での批判など、なおさらのことだ。顔も名前も見せない連中の意見など、雑音でしかない。そんなものに心を痛める時間は、本当にもったいない気もする。
誰だってミスするがな。誰だっていい加減なとこあるがな。誰だって人を不快にさせたりする経験もあるがな。安易さに走ったり、妥協することもあるがな。思い出して思わず恥ずかしくて辛い想いをしてしまう想い出だってあるがな。
小保方さんや眞子様は、あなたのままで。余計な御世話かもしれませんが、批判していない人もいる。少しでも届いてくれるといいなぁ。
今の心のままで、異議を申立て、STAP細胞の存在を訴え、涙を流し、あなたらしく日々を送ってください。性格上の欠点もあなたそのものであり、皆誰しもが、欠点も持ち合わせており、気にすることもなく、今の時期を過ごしてください。