労働組合を利用して戦う場合の、シンプルで最低限のマナー

外部労働組の存在が世間一般に知られるようになったのはいいことだが、「弁護士に依頼するノリで相談に来る人」が増えたような気がします。

そういう人の特徴は

◆組合費を払ったから、あとはすべてを解決してくれると思っている。
◆組合専従者に対してお客感覚で接し、横暴な態度をとる
◆己の問題が解決したら、さっさと組合を辞めたいと考えている。

そのような人には、労働組合を活用して紛争解決をする道を勧めません。おそらく組合員も、このような人のために戦おうとは思わない。以下で、上の3点の特徴にからませて、労働組合を活用して戦う場合のモラルを述べましょう。

◆【組合費を払ったから、あとはすべてを解決してくれると思っている】
←組合を利用した紛争解決のためには、積極的に参加する決意が必要。

労働組合を利用した解決のためには,組合費を組合に納めただけでは不完全です。己の紛争はもちろん、他の組合員の紛争にも積極的に参加し、助け合う姿勢が要求されるからです。

依頼料を支払って後は丸投げできる という手段など、会社との戦いの過程では存在しません。例え法律家に頼む場合でも、依頼者自身が証拠収集等に積極的に動く決意を要します。

◆【組合専従者に対してお客感覚で接し、横暴な態度をとる】
←労働組合は、労働者同志の団結の機会を与える場所。加入希望の組合員のために辞を低くして商売をする組織ではない。

組合費を払ったことを理由に、対応した組合員らに対し、横暴な態度をとる人がいます。これは最悪ですね。このような人間は、そもそも組合が存在する意義を勘違いしています。

労働組合は、一人では会社に対し無力な労働者が、団結して大きな力を得るための機会を生み出す場所。そして団結して結びついた各労働者が、組合員各人の利益のため、もしくはそこに集う労働者全体の利益のため、共同して戦うための場所なのです。「組合費」は、それらの活動をするための最低限の資金を皆で補い合うための手段です。

組合費を払ったからといって、払った労働者がなぜ上の立場になるのか?そんな費用はそこにいる組合員は皆払っている。そんな考えをする労働者の方は、組合にはいらない。私の場合ですと、組合費を返還してで去ってもらいます。

立場の有利を理由に相手に対して横暴な態度をとるのは、不当な会社がしていることとと何ら変わりがありません。自らも立場の弱い者に横暴な態度をしておきながら、会社の労働法違反に「違法だから撤回しろ」というのは、あまりにおかしい気もします。そんな人間は身勝手であり、力になりたいとは一切思いません。

◆【己の問題が解決したら、さっさと組合を辞めたいと考えている】
←会社の不当な行いに困っている労働者同士が団結して助け合う、という組合の存在意義を揺るがす自己中心的な考え。

己の問題が解決したからといって、組合自体を辞めたいと考えるのは、やはり己のことしか考えてないですね。組合は、そこに集う者同士が、仲間や自分の脅かされた権利を団結した力で守るための組織です。

自分の問題が解決したらさっさと辞めたいと考えるのは、「己の問題が解決したら他人の問題はどうでもいい」という考えだととられても致し方ない行動です。もちろん、各組合員が組合を脱退するのは自由ですが・・・。

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