トップページ > 労働法違反・職場イジメに負けないための考え方集 > あえて戦わなくても、悪徳経営者は天に裁かれる

あえて戦わなくても、悪徳経営者は天に裁かれる

労働法違反をしてくる悪徳経営者に必要以上にこだわるのは、時間の空しい使い方と言えます。

悪徳経営者はあなたが時間を使わずとも報いを受けるので、あなたは自分の未来に意識を向けよう。

労働法違反を平然としてくる悪徳経営者の卑劣な手口とは

 従業員に意見を言われ、頭にきてその従業員に不利益をくらわす経営者の何と多い事か。そんな経営者をこのページでは「悪徳経営者」と呼ばせていただきます。

 悪徳経営者は労働者と使用者が対等であり、かつ人間がみんな平等であるという事を全く忘れています。自分の会社で働く従業員のことを「飼い犬」ぐらいにしか思っていません。

 「労働者と使用者が対等?キレイごとを言うな!」っていう意見が聞こえてきそうですね。結構です。私はそう言う人に聞いてみたい。

 「あなた自身や大切な人が不利益を受けたなら、あなたはなんでこんな仕打ちを受けるんだと怒りませんか?キレイごとは通じないから我慢しよう、と大切な人に諭すのですか?」と。

 あなたが人の親になって、もし子供が会社で使用者に不当な扱いを受けたとして、その子供に「使用者と労働者が対等だなんてキレイ事だ。しょうがないから我慢しろ」と言うのでしょうか?

 悪徳経営者に立ち向かうのは大変なことであることは間違いありません。悪徳経営者は、顧問報酬目当ての弁護士・経営コンサルタント・税理士・社会保険労務士を雇い、辞めさせたい人間を法律の禁止する行為にかかるかかからないかのラインで追い打ちをかけてきます。

 悪徳経営者やコンサルタントがよく使う手口は、「人間が誰でも持つ、他人に認められたいという欲求を潰すこと」です。徹底的に対象労働者を否定して、精神的に追い詰めるのです。極めて悪質で卑劣なやり口です。私が相談を受けたケースは以下のようなものがありました。

  • 今まで経験もしたことが無いような部署に配属させ、いきなりベテランと同じノルマを課し、達成出来ないと徹底的に叱責する。
  • 対象労働者の他の課員にたちに、一切話しかけないようにさせる。食事等の時間でも、交流を禁止させる。
  • 懲戒等で言いがかりをつけ、給料を大幅に減額させる。
  • ボーナスの査定を著しく低くし、経済的に追い詰める。
  • 対象労働者だけ全く残業させない。

 こんな感じで、挙げたらキリがありません。こんな卑劣な行為を、社会に出て子供の親でもある人間たちが行っているのです。

 考えらえれない事です。一体このような行為をして、人間の良心が痛まないのか?もし悪徳経営者に子供がいるならば、その子供にどういった教育が出来るのだろうか?恥ずかしくないのか?

 悪徳計得者は上で挙げた卑劣な手段を使って、対象労働者が自分で辞めていく状態に持っていきます。そうすれば、解雇濫用で訴えられたりするリスクも減ります。

 そしてこう言うのです。

 「自分で辞めたんだから、しょうがないでしょう?」と。

 大げさ?とんでもない!こんな話は、いつでもどこでもあふれています。そういう話を大げさに感じる人は、労働環境的には恵まれた人です。私だって経験があるのですから。

 経験の無い人は、そういう卑劣で思いやりのない行為が今も社会であふれていることを、覚えていて欲しいのです。

私も悪徳経営者の経営する会社で働いていて、そこでの経験が私をこの道に進ませた

 ここで、軽く私の悪徳経営者との触れ合い?を述べておきましょう。私が会社員として働いていた会社も、悪徳経営者が経営していた会社でした。

 その経営者に少しでも意見を言えば「口ごたえ」と取り、次の日から影響を及ぼしました。会社の人事行為・脱法行為に反発すると、即座に制裁的人事異動を発動し、反抗した従業員を追い詰めました。中間管理職はそんな悪徳経営者に恐れをなして、諫言の一つですら言えなかったのです。

 挙句の果てに、製造部長ですら悪徳社長の行為は正しいものだと言い切り、感情的な意見を堂々と従業員に押し付ける有様でした。真剣にそう考えていたのなら、何も周りが見えてないのでしょうし、保身で言っていたなら、誰の信頼も失うでしょう。

 そんな圧政的な会社でしたので、従業員たちは心底社長や会社を恐れ嫌っていましたし、製造部長も誰にも信頼されていませんでした。あたりまえですね。

 ほとんどの人は下を向いて何も言わないものだから、社長はどんどん行為をエスカレートさせていきました。

 私が会社にいたころは、私を含めた少しばかりの人間が、社長やその考えに影響を受けた傲慢上司の行為に反発をしていました。しかしほとんどの従業員は陰で愚痴を言っているだけで何も言わないため、反発する人間がターゲットになり、どんどんモノ言う心ある人・上司が切られていきました。

 先ほど上で挙げたような卑劣な行為が、日常的に行われていたのです。皆戦線恐々として毎日を過ごしていました。でも皆辞める事は出来ない・・。時期はリーマンショックの直後で、不況の真っただ中だったのですから。

 そして、特定の労働者に対する賃金の一方的なカットに反発する過程で私は制裁的な人事権を行使され、周りと協議のすえ会社を去りました。

 その時、悪徳使用者と一生涯戦っていくことを決意しました。私の戦いの第一歩だったのです。

悪徳経営者を憎んだり報復することに必要以上に時間を取られないで欲しい

 一生悪徳経営者と戦っていく決意だ、と言っておきながら、私の考えとしては、皆さんに徹底抗戦をすすめることはしたくないのです。

 まるで矛盾しているかのようです。確かに矛盾はしています。これだけ悪徳使用者のことを厳しく書いておいてどういうことだ、と叱られそうです。

 ではなぜか?それは、皆さんのダメージを、これ以上悪徳経営者に関わることによって深めてもらいたくないのです。

悪徳使用者との戦いは、あなたを経済的・精神的に疲弊させる

 従業員を卑劣な手で追い詰めるような使用者というのは、総じて人間的にも思いやりに欠け、自分勝手であります。そのような人間が、あなたが反論したからといって素直に謝罪したり賠償請求に応じたりするとは思えません。

 「飼い犬に手を噛まれた」と極めて人間の尊厳を無視した発言をしつつ、一般労働者よりも高い経済力を駆使してあなたの追及に反撃してくるでしょう。

 そうなると経済的なバックボーンに乏しい労働者は、金銭的な枯渇により撤退を余儀なくされ、貴重な貯蓄すら無くしてしまうかもしれません。

 本当に悔しい話ですが、経済的な点から見ると使用者は大国で、労働者は小国なのです。大国と戦争をするには、戦うための強力な武器を揃え、経済的なバックボーンを高め、戦闘中の補給経路(戦っている間の収入源)を確保しておかねばなりません。

 強力な武器とは、悪徳使用者の不当な行為を裏付けるための確固たる証拠です。これがないと戦いは泥沼になり、果ては敗北してしまいます。

 経済的なバックボーンとは、退職してもしばらく生活費が補えるだけの蓄えであったり、専門家に相談したり外部の労働組合に加入したりする時の費用を払えるだけの余裕資金であったりします。

 補給経路とは、会社を辞めて職を失っている間でも、コンスタントに入ってくる収入の流れです。代表的なモノに失業保険・投資信託からの配当収入・仕事以外の副業の収入・年金収入があります。

 これらを揃えるためには、悪徳使用者に宣戦布告して戦う前に周到に準備をしなければなりません。準備もなしに労働者にとって大国たる使用者に戦争を挑むことは、極めて危険な行為だと言えるのです。

 ・・・では準備不足の場合、労働者は泣き寝入りをするしかないのか・・・?

 私は、悪徳使用者に戦いを挑まずに去ることを、そんなに悲劇的に考えることはないと思うのです。

悪徳使用者は、手を下さずとも自身の悪行によって自滅する

 悪徳経営者は必ず衰退します。その根拠を説明します。

 悪徳経営者は、周りの人間に心の中で嫌われ、蔑まれています。どんな人間でも長い人生の中で苦境に立つ時期はあります。その時助けてくれるのは周りの人間です。そうであるならば、少しの苦境で悪徳経営者は倒れるでしょう。なぜなら誰も助けてくれないからです。

 中国の有名な兵法書である「三略」に、次の言葉があります。

 『敵暴なれば之を綏(やす)んず

 「敵が暴力的であるならば、その暴力的な力の反作用にて自ら自滅するので、その流れに任せておく」と訳します。まさに今言ったことを裏づけている言葉ではないでしょうか?

 また、最近の考えで「他人がどう思おうが、自分らしく生きていればよい」みたいな考えが目立ちます。しかしこの考えは他人の生活や感情を踏みにじっていいと唱えるものでは無く、他人の考えを認めることによって自分の考えを自分自身が正々堂々と認める、というものだと私は信じています。

 悪徳経営者が自分の意見を間違っていないと思うのは勝手ですが、彼らは従業員の意見・従業員とその家族の生活などには全く配慮することが出来ません。

 彼らの信念は自分勝手な独善的な意見であり、そんな独りよがりは誰も幸せに出来ません。誰も幸せに出来なければ、彼らも巡り巡って幸せになることは出来ないでしょう。この考えも、悪徳使用者が自滅する根拠であります。

 あなたの時間は有限で尊いです。しかしあなたが真の目標に向かってその時間を使うとき、費やした時間に無駄な時間であることなどありえません。準備不足等で悪徳経営者に必要以上の時間を取られることは、時間の浪費で終わってしまうこともあります。

 あなたの時間を使わずとも、悪徳経営者たちは必ず因果応報の理により、又は自らの暴力の反作用により衰退します。衰退したら、彼らほどミジメなものはありません。そうなることが分かっているのに、あなたの時間を使うのは実にもったいないです。

 あなたはただちに自分の真の夢に向かって歩き出しましょう。そうすれば、忘れた頃に風の便りで天に唾を吐いてしっぺ返しを喰らった悪徳経営者の話が聞こえてくるでしょう。

免責事項

 当サイトは、利用者が当サイトに掲載された情報を用いて行う行為について、一切責任を負うものではありません。

 法律等は頻繁に改正等が行われますので、あくまでも参考としてください。また、本サイトは予告なしに内容を変更することがあります。