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「合同労組」に個人加入してブラック企業と戦う!

労働組合のない会社で新たに労働組合を結成することは、多くの勇気と犠牲を伴うのが事実です。

労働組合のない会社で労働組合結成を意図するには、それなりの苛酷な理由があるはずです。会社がブラック企業であり、結成をほのめかすと容赦なく解雇されてしまう、などの事情がほとんどでしょう。

では、そのような会社の労働者は、ブラック企業の不当な行為に泣き寝入りするしかないのでしょうか?

そんなことはありません。組合結成が難しいならば、合同労組(ごうどうろうそ)に個人加入して、その強力な交渉力で会社に一矢報いる道もあるのです。

もちろん合同労組に加入して戦うには、知っておきたいこともあります。このページでは、知っておきたいことと、注意点について説明しましょう。皆さんが良き合同労組と出逢い、問題解決が図られますように願っています。

まず「合同労組」(ごうどうろうそ)と、その他の形態の労働組合の特徴を知ろう

各形態ごとの労働組合の種類と特徴

 労働組合は、大きく以下の4つの形態に分けられます。各国によって、ある一定の労働組合の形態が多かったり少なかったりします。合同労組も含めつつ、各形態について少し説明しましょう。

  • 職業別労働組合
  • 産業別労働組合
  • 企業別労働組合
  • 合同労組(ごうどうろうそ)※正式名称は『合同労働組合』

職業別労働組合

 ある特定の熟練労働者などによって組織される組合。一番わかりやすいのは、プロ野球選手会など。ベテラン大工さんによる職業別労組などもいい例です。職業意識が個々人で強く、腕や職業遂行能力が高いため使用者の立場となるべき者に対しても発言力が強く、強力な影響力を持ちやすい形態です。

産業別労働組合

 ある一定の産業ごとに組織された労働組合のことをいいます。例としては、外食産業・デパート産業ごとに組織された組合などがその例でしょう。アメリカに多い労働組合の形態だと言われています。利害の一致等で結束力が強化されたとき、大きな力を発揮することがあります。

企業別労働組合

 読んで字のごとく、企業ごとに組織された労働組合です。日本に最も多い形態です(しかし、組織率は下がる一方です)。企業内だけにとどまるので、使用者の干渉を受けやすく、御用組合(会社の言いなりになって、使用者に都合のいい組織になり下がった労働組合のこと)に陥りやすいのが大きな欠点です。

 ある程度知名度もあるのに「労働組合もない会社」は、「ブラック企業なのでは?」という推測を、ともすれば持たれかねません。そのような事態を避けるために、使用者が意図的に労働組合を結成させる場合もあります。残念なことに、多くの企業別労働組合には、そのような意図をはらんだ組合が多くみられるのです。

合同労組(ごうどうろうそ)※正式には、「合同労働組合」

 職業・産業・パートや正社員などの雇用形態に関係なく、自由に加入できる労働組合のことを言います。人によっては、「外部労働組合」・「ユニオン」と呼ぶ人もあります。

 合同労組は、誰でも個人で加入出来ます。よって、零細企業などの労働組合を結成しにくい職場環境の労働者でも参加でき、労働組合法による法の保護を受けることが出来るようになります。また、会社に対して独立した外部の組織であるため、交渉においてなれ合いになったり、弱みを握られて弱腰になる危険が少なく、強力な交渉力を保つことができます。

 ただ、昨今弁護士や社会保険労務士などの、使用社側専門家による宣伝活動により、使用者が合同労組に過敏な警戒感・拒絶反応を示す傾向が強まり、合同労組と会社の戦いは熾烈なものとなるケースも見られます。

以上の特徴を踏まえ、どの組合を選ぶべきか?

 皆さんの会社に労働組合があり、その組合が真摯に会社内での労働者の待遇改善・地位向上を目指している・相談に乗ってくれる場所であるならば、迷わずその組合に加入しましょう。企業内労働組合は、確かに「なれ合い」になりやすいのですが、そこがかえって問題の解決に役立つ場合もあるからです(組合幹部が当事者と知り合いであったなどの理由で、すんなり和解できた、などの例)。

 しかし先ほども書いたように、大きい会社になればなるほど、そこにある労働組合は生粋の御用組合(形だけの慣れ合い組合)である可能性があり、労働者の保護の点においてに全く無力な組織に成り下がっているケースがあります。もしその疑いがあるなら、合同労組に加入した方がいいでしょう。実際、自分の会社に労働組合があっても、御用組合ゆえに合同労組に加入する人もいます。

 生粋の御用組合であるかどうかを判断する指針としては、その組合に相談した後の経過で判断する、という指針があります。

 相談した後、組合が何も行動を起こしてくれなかったり、もしくは相談したことが問題当事者に露見して、かつそれに対する報復や制裁がなされた事態が発生したならば、その組合は、労働組合としての問題解決力に力を持っていない可能性が極めて高いといえます。

 そのような事態に直面したならば、ホームページや電話にて各合同労組の取り組み方針や考えを調べて、あなたの考えに合った合同労組に加入しましょう。合同労組に加入する際にも注意点がありますが、それは以下で説明してきましょう。

個人で「合同労組」に入ることのメリットを知ろう!

 個人で合同労組に加入することは、労働者に大きなメリットもたらすと言い切ることができます。私自身、零細企業で働いて、合同労組の意義を実感した一人です。そのメリットは、大きく以下の3つです。

  • 真摯で専門的な労働組合員による、しがらみ抜きの強力な交渉力が期待できる
  • 突然不利益を受けた場合にも、緊急加入することによって問題解決に一歩を踏み出すことができる
  • 職場復帰後の会社からの嫌がらせに対する抑止力を持っている

 合同労組に加入することについては、いい点ばかりがあるわけではありません。注意点については、後で説明します。ここではまず、各メリットについて、詳しく説明していきましょう。

真摯で専門的な労働組合員による、しがらみ抜きの強力な交渉力が期待できる

 先ほども少し触れましたが、規模の小さい零細企業で労働組合を結成することは大変なことです。従業員と使用者の距離が近すぎるし、仮に結成したとしても極めて少人数・脆弱でしょう。しがらみもあります。それでは人間関係の悪化も伴って、組合が破たんする可能性も高くなります。

 外部労働組合なら、しがらみもなく組織自体が大きい場合もあるので、活動力の弱さの懸念はありません。

 また合同労働組合の運営者は、労働組合活動の専門家でありベテランである場合が多いので、的確な活動であなたをサポートしてくれるでしょう。

突然不利益を受けた場合にも、緊急加入することによって問題解決に一歩を踏み出すことができる

 皆さんの会社で労働組合を作ることも可能でしょうが、緊急の場合はなかなか対応できません。組合を結成するには、それなりの時間を必要とするからです。

 例えば、もし皆さんが突然会社を解雇された場合はどうでしょうか?解雇された以上、会社に出勤し続けるのは困難なことになります。会社に出勤できない以上、社内で労働組合を作って仲間を募ることも出来ません。

 そんな時こそ、合同労組に加入して会社に対抗するのが有効なのです。

 この例で言います。裁判では、解雇された労働者が解雇に対して異議をとなえて争っている場合は雇用関係は終了していないと判断されているので、労働者の加入している組合に交渉する権利が認められます。

 よってあなたの加入した合同労組は、解雇した会社に堂々と団体交渉を持ちかけることが出来ます。会社はこれを拒むことは決して出来ません。その交渉はしがらみや遠慮抜きの激しいものとなるでしょう。

 つまりみなさんの置かれた状況(残された準備時間の量)で、合同労組に入るか自分たちで労働組合を結成するか選ぶのです。緊急の場合(生活の事情等で早く決着をつけなければならない場合)は、合同労組に入ることが有効でしょう。

職場復帰後の会社からの嫌がらせに対する抑止力を持っている

 問題解決後職場復帰をした場合でも、ブラック企業がすんなりと以前のように接してくれることは期待できません。目に見える嫌がらせをしてくる場合もあります。

 しかし合同労組の力を借りて問題解決をした場合、復帰後の嫌がらせは、「組合員に対する不当な行為」とされ、不当労働行為として合同労組に団体交渉申し入れの口実を与えることになります。その事は、結果的に会社による嫌がらせを抑止することにつながります。

 あなたがもし、合同労組加入により問題解決を果たして職場復帰を果たした後、不当な扱いを受けたならば、組合のその事実を相談し、戦う準備をしましょう。

「合同労組」に加入する際に知っておきたい注意点

 合同労組の存在は、労働組合を組織しにくい職場環境で働いている労働者の方にとっては心強い組織です。

 しかし、合同労組であればどこでもいい、というわけではありません。加入する労働者の方が、組合にどこまで期待するかによって、選ぶべき労働組合も違ってくると思います。また、合同労組に加入して労働問題を解決することは、弁護士に依頼して問題解決を図ることとは、まったく違います。

 ここでは、加入時の注意点について述べてみたいと思います。

合同労組を利用して問題解決を図るには、「自分から積極的に動いて解決する心構え」を持つことと、「助け合い」の気持ちを持つことが大事

 合同労組は、各人の会社で労働組合が結成できない労働者らが、皆で集まって成り立っている組織です。よって、その運営や組合活動は、相互に助け合うことが基本となっています。

 それは、あなたの抱える問題も、皆で助け合って力を合わせて解決されることを意味し、かつあなたも、組合仲間の問題にも力を差し出すことによって、問題解決の一助となることを意味します。

 力を合わせて戦うには、あなた自身が積極的に自身や仲間の問題にかかわり、行動することが必要となります。その考えを、組合員個々人が持つことが必要なのです。

 残念なことに、弁護士に依頼して労働問題を解決することと同視するような労働者の方がたくさん見られます。彼らの口癖は「合同労組に加入したが、まったく役に立たなかった」です。当然です。そのようなことを言う人は、おおかた自ら動くことをせず、組合費を払っただけで満足し交渉事を組合に任せきりにし、「自動的に」問題が解決されるのを待っています。

 合同労組を利用して問題を解決するためには、自ら学び、交渉に参加し意見を述べ、時に職場の同僚に根回しをし、組合仲間の戦いにも参加する姿勢が必要なのです。各人がそのように考えることで、合同労組は初めてその力を発揮します。組合員の多くが問題解決において、依頼者意識が強かったら、合同労組は何の力を持たない烏合の衆と化するでしょう。

組合費はいくらくらいか?

 この点については会社内で労働組合を結成する場合でも同じことなのですが、労働組合に加入する以上は組合費を負担することは避けられません。

 なぜなら労働組合の運営は、加入している組合員からの組合費で運営することになっているからです。運営にあたって会社からの援助金をいただくことは、労働組合法の禁止するところとなっています。

 一般的に合同労組の組合費の相場としては、2,000円~4,000円のところが多いようです。皆さんの会社が労働法違反が横行しているようなブラック企業であるならば、いざという時の保険として入っておくにしても安い金額だと思います。

脱退しやすい環境か否か?

 労働組合から容易に脱退出来るかどうかも重要な点であります。

 もちろん、脱退出来ないなどということは許されないことなのですが、脱退しづらい雰囲気だと去るに去れません。そのあたりの事情は聞きづらくてもしっかり確認しておきたいです。

 正直自分の問題が解決しても、組合員としてとどまり相談員などを引き受ける方もいます。しかし労働組合に留まるも去るも本人の自由なのです。ただ、先ほども書きましたように、己の問題が解決したら、他人のことは知ったことではない、という姿勢は、組合事態の力を弱めることになります。労働組合の意義を各人が理解して、あなたにできることは、問題解決後もしてほしいと思います。

活動の内容・参加頻度をチェックする

 加入を予定している労働組合が、権利を実現する時どのような行動をしてくれるかも重要な判断材料となります。またそれらの組合活動に、加入員がどのくらいまで参加するのかも重要な問題と言えるでしょう。

 毎週毎週参加を促され、活動する内容は街頭での激しい抗議活動ばかり・・・というのでは、多くの人はしり込みしてしまうかもしれません。権利実現の限りにおいては頼もしい限りですが、各人の実現したい内容に沿った活動をしてくれる組合がベストだと思います。

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