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退職時の危機でも、国民年金未納を防ぎ年金受給権を守る方法

 今まで会社員として働いていた方にとって、退職後に自分で国民年金の保険料を支払うのは想像以上の負担となります。そんな時「申請免除制度」を利用すれば年金保険料の未納状態を避ける事ができます。

免除制度の良いところは、期間の累計がそのままだけにとどまらず、実際に払った場合に比べて金額の増加には制限が加えられるが、もらえる金額も上がっていくことです。かつ、後日家計が安定したら、10年以内であれば、免除期間の保険料も納めることができます。

受給資格期間も守られ、かつ、もらえる金額もあがり、加えて、10年の支払い期間も持てる・・・。未納と免除ではあまりに大きな差があるのがわかりますね。

未来の家計に気を配り、必要な措置を施すのは、経済的自立を図るうえで実は大変重要なことです。当ページで、その第一歩を踏み出しましょう。まずは、免除申請のメリットと、申請の仕方などを説明していきたいと思います。

保険料免除申請のメリットと、免除申請の種類

「未納」状態は損。「申請免除期間」にしよう。免除申請のメリット

 会社を退職すると、その労働者の家計に重くのしかかってくる支出の一つが「国民年金保険料」であります。

 会社在職中は、私たちの手元に来る前に厚生年金保険料として引かれており、かつ第三号被保険者たる配偶者(奥さん)の保険料分も支払わなくてもよかったです。

 しかし会社を辞めた場合、退職労働者と奥さんの分を併せて約3万円ものお金を無職・無収入の状態で支払わないといけません。これは退職した労働者にとってかなりの心理的圧迫を与えるでしょう。

 年金は今すぐに必要な保険ではないので、医療保険たる「国民健康保険税」に比べてなおざりにされがちです。生活の不安を理由に、国民年金の保険料を支払わない状態(未納)にする元労働者の方が結構います。

 そこで、会社を辞める、または解雇されるなどして一時的に国民年金の保険料を支払うのが困難になった時には、ぜひとも国民年金の保険料申請免除制度を利用してもらいたいのです。

 なぜなら「免除」申請をしておけば、その期間は「未納」にならないからです。

 将来私たちが年金をもらうには、保険料を納めた月が最低300月なければなりません。「未納」状態にしておくと、支払った月は当然ゼロ月です。しかし免除申請をしておくと、免除期間中は支払った月としてカウントされます。

 もちろん、免除期間中は、将来の年金額に全部反映されることはありません。反映される割合は、免除が全額か他の率かで変わります。しかしまず保険料納付月数のラインを越えていくことが重要なのを考えると、「未納」の状態にしておくのはあまりにもったいないと言えるでしょう。

 また、「未納」期間の存在があまりに多いと、障害年金・遺族年金をもらうこととなった場合に、大変不利になります。

 免除申請の手続き事態は、市役所にいって申請用紙に記入するだけなので簡単なので、是非とも足を運んでみてください。

未納と免除の違いを説明するための図
未納と免除は大違い!

申請免除には、どんなものがあるか?

 国民年金の保険料を支払うことが収入の面で厳しい方には、申請免除の制度はありがたいです。

 そんな便利な申請免除ですが、常に”全額免除”と言うわけではありません。具体的には、以下の段階的な免除が用意されています。

  • 全額免除
  • 全額免除(若年者に対するもの)
  • 全額免除(学生納付特例)
  • 4分の3免除
  • 半額免除
  • 4分の1免除

 これらの中から、本人・配偶者・世帯主の所得に応じて、その世帯にはどの免除を施すのが妥当かを決めます。収入・所得要件はあらかじめ定められています。

 「私たちの家計状況だと、一体どの免除制度が当てはまるだろうか?」について、具体的成計算方法は 国民年金保険料、申請して「免除」となる所得基準を解説! で説明します。

免除には「申請免除」の他に「法定免除」がある

 申請免除は、退職後の生活費を節約し、なおかつ将来に対する不安を解消する上で大いに役立つ制度であることは分かってくれたと思います。

 しかし国民年金の保険料の免除制度には、ある一定の条件を満たすと当然に全額免除となる制度があります。それが「法定免除」というものです。

 法定免除になる場合は、以下の場合が挙げられます。

障害基礎年金または被用者年金制度の障害年金の1級・2級を受けることとなったとき

 まず障害年金を受ける場合です。

 障害基礎年金を受けることとなった場合は、法律上当然に国民年金の保険料が全額免除されます。

 そして次は「被用者年金制度の障害年金」ですね。具体的には障害厚生年金又は障害共済年金の1級・2級に該当した場合に法律上当然に全額免除となるのです。

 障害基礎年金の場合の3級はどうなのか?という質問が来るかもしれません。しかし障害基礎年金は障害等級1・2級でしかもらう事ができない年金制度なのです。

(1)提出書類はなにか :国民年金保険料免除理由該当届

(2)申請期間はいつか :該当したときに届出をする

(3)申請先 :各市町村役場の年金保険課へ行くのが一般的。申請するだけだから簡単です。

(4)添付書類 :障害年金証書(障害年金受給者の場合)

(5)持っていくもの :年金手帳。朱肉で押す印鑑。

生活保護法による生活扶助を受けているとき

 生活保護法による生活扶助を受けている方も、当然に国民年金の保険料が全額免除されます。

(1)提出書類はなにか :国民年金保険料免除理由該当届

(2)申請期間はいつか :該当したときに届出をする

(3)申請先 :各市町村役場の年金保険課が一般的

(4)添付書類 :生活保護受給証明書

(5)持っていくもの :年金手帳。朱肉で押す印鑑

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