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労働組合代表が教えるブラック企業における労働組合の作り方

(※このページは2021年1月12日に更新されました。)

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当ページをご訪問いただきありがとうございます。自動車産業の中心地・愛知県で、労働者の権利を守るために有志と共に労働組合を立ち上げ戦っています。

労働法を守る意識の低い経営者の営む中小零細企業を主戦場とし、地方裁判所での本人訴訟を含め、数多くの労働紛争の実戦を経験してきました。

  • 「このまま経営者の横暴な待遇に我慢するのは嫌だ。戦いたい。」
  • 「この仕事は好きだし、転職して不利益を受けるのも嫌なので、この会社にとどまって戦いたい。」
  • 「外部労働組合に加入するよりも、社内で労働組合を作ろうと考えている同志とともに労働組合を結成したい。」

このページは、このような考えのあなたに向けて、道しるべとなるように書いたページです。

社長やその親族が経営陣を独占しているような中小零細企業では、経営陣の人間的資質が労働者の雇用の安定に大きな影響を与えてしまいます。

経営陣に反発をすれば即刻解雇、などというのも当たり前に行われています。皆収入源が突然断たれるのが怖いため、見て見ぬフリか泣き寝入りとなり、その現状が一層経営陣を思い上がらせるのです。

この理不尽な現状を打破するための最も有効な手段は、労働者が団結して立ち上がること、つまり労働組合を結成し、力を合わせて不当な扱いに立ち向かうことなのです。

労働組合の作り方は、実はそれほど難しくないのです。規約を作成し、運営方針を決め、会社に対する要求事項を吟味し・・・などといろいろと複雑な作業があるように見えますが、今は参考になる情報もあふれているため、他社の労働組合の規約等も参考にしながら進めていけば必ず結成までこぎつけることができるでしょう。主な作業は以下の4つです。

  • 社内で労働組合結成か外部ユニオン加入で支部設置か?決定する
  • 各部署最低2人の仲間集め
  • 結成のための下準備
  • 結成大会の開催と通告

結成を目指すあなたが迷わないように、具体的な作り方を示します。あなたの勇気が雇用の安定に貢献することを心から願っています。

社内で労働組合結成か外部ユニオン加入で支部設置か?決定する

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『組合を作る決意をした場合にまず取り組むことは、社内のみの労働組合を作るか、外部労働組合の支部設置という形で労働組合を作るかを選択することです。決断をする際は、それぞれの道を選択した際に生じる利点と短所をはっきりさせ、社内での現在の状況を分析することです。どちらの道を選択するにせよ、発起人が幾度となく集まって話し合いをする必要があります。この集まりを「発起人集会」とでも呼んでおきましょう。集会を開いていることと集会目的は、決して知られてはいけません。集会に参加する人物は、結成後中核を担うごく少数の人にしておきます。』

Episode1:もう放っておけない。我が身を守るために集う有志達

『川原』の画像

『聞いた!?佐藤さんが鈴木さんの解雇に異議となえて社長に抗議したら、佐藤さんの机のうえに解雇通知が置いてあったんだって!なんなのあの社長、なんだと思ってるの!』

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『聞きました、だんだんひどくなってきてますね。これでは正社員なんて形ばかり・・・。もうそろそろ、他の社員さんも、限界かもしれませんね。』

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『もうとっくに限界よ!だって、退職金だって、少しの一時金をもらっただけで、退職金自体がなくなったんだから!どうなってるの?こういえば「じゃあ辞めれば」とかいう奴いるよね、できないから怒ってるんでしょ!歯向かう勇気もないくせに、余計腹が立つわ!』

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『今日は皆さんに、聞きたいことがあるんですよ・・・どうですか?団結でもして、社長に物申してみませんか?つまり労働組合を作って、数の力で抗議しようということです』

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『みずぎさんの提案なら聞いてあげたいけど・・・組合なんか作ったら、即刻クビになるでしょ?わたし生活かかっているし、困るよ。きっと組合なんか作っても、誰も参加しないわ、皆あのバカ社長が怖いのよ』

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『しかしこのままでは、きっとどんどんひどくなります。私は組合結成の顧問もしたことがあるんです。意外と簡単ですよ。作るのなら、私も発起人になりますし、皆に法律も教えますよ。』

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『組合を作る、といっても、私とせらびさんだけではダメなんでしょ?』

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『労働組合は、少なくとも2人で作ることができます。また、すでに解雇されてはいる人も、労働組合員となることもできます。組合員の範囲を、労働組合自ら自由に決めることできるからです。たとえばの話、私も組合員として名を連ねることができるのです。私は会社と雇用関係にないので、私の事で交渉はできませんが、団体交渉には参加できます。』

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『佐藤さん、そういえば「納得できない、訴えてやる!」と激怒してました。加入を頼めるならば、頼んでみたいですね。佐藤さんなら、男気もあって、仲間になってくれるなら心強い。』

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『しかし、たった3人というのも寂しいわね。もっとたくさん参加してくれればいいのだけど。』

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『たくさん組合員がいるのは魅力ですが、人を増やすために多くの人に声をかけると、結成の意図が会社側に知られる危険性もあります。バッサリと言うならば、組合員として立ち向かう決意の無い人間ならば、結成時は居ない方がいいです。決意に満ちた小人数の人間で十分結成できますよ。』

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『少数精鋭、ってやつですね。しかし少数すぎると、嫌がらせの集中攻撃を受けないかな?労働組合としての圧力は少ないような気もする。』

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『数が少ないことを補う手段はいくつかあります。背後に強力な勢力をちらつかせることが最もよく採られる手段です。外部労働組合の支部として、組合を作る手段です。外部労働組合は、ユニオンとか、合同労組とか、色んな名前で呼ばれていますね。』

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『支部なんかになったら、なんか大変そうね。』

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『支部になることは、メリットもあればデメリットもありますね。それ以外で少数の不利を補う手段としては、弁護士に組合の顧問になってもらう手段もありますね。そして団体交渉に参加してもらうのです。顧問料は取られますが、有効な手段ではあります。』

『川原』の画像

『みずきさん、さりげなく売り込んでる?』

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『そっ、そんなことありませんよ!』

『川原』の画像

『冗談よ、かわいいわねぇ』

発起人集会の開催

かしこまって開催する必要はないが、秘匿性は保つ

 発起人集会と聞くと、何かとても敷居が高く、難しい会合のような感じがします。しかし大丈夫です。「こうなったら労働組合を作ろう」「労働組合とはどんなものぞや?」と考える人たちが集まって、今後の方針やらを話し合う会のことなのです。組合結成のための準備会、と言った方がいいかもしれませんね。

 ですので、会議室を借りて議事録を作りながら行うなどのかしこまった行動は必要なく、近所のファミレスや居酒屋の個室・労働者の自宅などでも開催してしまっても何ら問題ないのです。

 気を付けることといえば、労働組合結成を前提とした集まりであることを会社経営者側の人間に絶対に知られないことです。よって、気軽に門戸を開いて参加者を集うようなことは避けましょう。私自身、組合結成のための話し合いの段階で情報が漏れ、突然解雇された労働者仲間を見てきました。

 ではどのような人が発起人となるのにふさわしいのでしょうか?

発起人としてふさわしい人とは?

 発起人集会で参加できる人は、労働組合結成の際に中心人物となってもいいと覚悟している人達です。

 組合結成は労働者に認められた権利ですが、同じ労働者であっても結成に嫌悪感を示す者も存在します。自分に直接不利益が及んでいない同僚で、かつ波風を立てたくないと考える同僚です。彼らにとって組合結成などわずらわしいの一言なのです。そのような人間から、言われなき陰口や批判を受ける可能性もあります。その事態になっても、正当な権利を高らかに言ってのける人とは、覚悟が決まっている人なのです。

 一定期間、給料所得が絶たれても生活できる人であることも、発起人としては必要事項かもしれません。発起人である以上、結成時に会社側の不当解雇に遭う可能性もあります。不当解雇となっても、不当労働行為による解雇無効を勝ち取り復職できるまで、経済的に耐えきることができる人であるのが望ましいでしょう。

 ※不当労働行為が認められれば、解雇されてから復職までの期間中の賃金を会社に払わせることができるが、認められるまでの期間は収入が断たれるため、経済的余力が必要となる。

この段階で声をかけてはいけない人

 この段階で声をかけるのを控えてほしい人は、さきほども少し触れました「自分に直接不利益が及んでいない同僚」です。

 彼らの最大の関心事は、我が身の雇用の安定です。自分に直接不利益が及んでいないのですから、波風など立てる必要はないのです。直接不利益が及んでいない同僚全てが、結成情報をリークする人とは限りません。しかし彼らにとっては「他人事」なのです。積極的意思はなくとも、なんらかの形で情報を会社経営者側に漏らす可能性もあります。

 つまり、発起人集会の段階で参加するにふさわしい人とは、不当な会社の行為に今まさにさらされている当時者のみとなります。そのように限定すると、集会参加者が少なくなるでしょう。しかしそれでも全く構いません。厳選されていれば、中核となる人物は少なくとも、組合結成は成し遂げられます。

社内労働組合結成か外部労働組合支部立ち上げか決断する

 労働組合を作るうえで、選ぶ道筋として大きなものが2つあります。それは、外部労働組合(合同労組・ごうどうろうそ)の支部を会社内で設置するか、会社内だけで労働組合を作るか、です。

 どちらの道で進むかは、組合を作りたいと考える皆さんの置かれた状況で変わってきます。ざっくりといいますと、(1)組合に参加する人数は多いか少ないか、(2)事態は急を要するか否か、の2つの判断基準で判断していきます。

組合に参加する人数の大小によって判断する

 労働組合を作りたいと従業員が考えるような会社は、ほぼブラック企業です。そのような会社内で少ない仲間(例えば、2~3人)で労働組合など立ち上げたら、会社側の嫌がらせの集中砲火を浴び、たちどころにつぶされることでしょう(現在は弁護士や社会保険労務士などの顧問法律家が、合法的な労働組合のつぶし方を教えている)。

 逆に参加人数が多ければ、会社が組合に参加した労働者に嫌がらせをしても、団体行動などの圧力を数の力で断行できます。

 参加人数が少ない場合は、外部労働組合の支部を社内で立ち上げるのがいいでしょう。外部労働組合の大きさは問いません。社内支部は小規模であるが、外部労働組合の後ろ盾があることを示すことができれば、会社側は組合員への嫌がらせを控えるようになります。つまり、外部労働組合の虎の衣を借りて戦うのです。

緊急性が高いか否かで判断する

 事態は急を要するか、も大きな判断基準となるでしょう。例えば、大量不当解雇が今まさに発生しようとしている場合には、組合を作る作業をしている暇はありません。

 大量解雇が断行される前に、素早く団体交渉をする必要が生じます。このような場合、解雇通知を受け取った労働者が解雇される日までの間に外部労働組合に相談し、すかさず社内に当該外部労働組合の支部を立ち上げ団体交渉をしたならば、会社はストライキなどへの発展を恐れ、不当解雇を撤回するかもしれません。

 

各部署最低2人の組合員候補者集め

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『社内労働組合を作るにしろ、外部労働組合支部を立ち上げるにしろ、各部署に均等に組合員がいることが望ましいでしょう。たくさんの組合員が集まったとしても、各部署ごとに複数人の組合員がいる状態を作っておかなければ、一人しかいない部署の組合員が職場内で孤立し、脱退や退職などの非常事態を迎える可能性を生みだします。各部署において、部署所属従業員の過半数が組合員となることが最良ですが、最初からそのようなことはまず望めません。よって、立ち上げ草創期の段階では、各部署ごとに最低2人を組合員を確保しておきます。』

Episode2:組合員候補者の人選に思案をめぐらす発起人たち。草創期の戦略を練る。

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『私たち製造部では、多くの希望者が集まりそうですね。私と、飯塚君、原くん、榊原さんに・・・。問題は総務部ですね。』

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『私がいるから大丈夫よ、幾人か不満も持っているし、きっと結成したら集まってくれると思うわ。』

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『結成前に人が集まらないなら、心配ですね。川原さんなら一人で立ち向かうこともできるかもしれませんが、やはり危ないのは間違いありません。結成前から確実に人員を確保しておきたいのです。各部署で2人確保できれば、嫌がらせにも耐えうる力が手に入るのですが・・・。』

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『盛り上がってますね、代表に川原さん。』

『川原』の画像

『・・・あら、みずきさん。あれっ、めぐみちゃんじゃない、どうしてここに?』

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『以前にお話ししましたが、武田さんに対する経理部の奈良課長の行動がエスカレートしてきて、今日相談を受けていたのです。話の流れで、社内で労働組合結成の動きもあるとのこと話したら、話を聴いてみたいということで・・・。』

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『川原さん、すいません、やはり耐えられなくて・・・。コンプライアンス室に相談しても、注意しかしてくれないので、思い詰めてしまって・・・』

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『やはりダメね、コンプライアンス室なんて、対外的なアピールだけよ。あのスケベ奈良、専務に気に入られてるからって部署越えのセクハラなんて、大いに調子に乗ってるわね。めぐみちゃん、組合うんぬんは今日はどうでもいいから、話を聞いてあげるわよ。みずきさんはなんてたって弁護士だし、せらびさんも百戦練磨だからね。』

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『・・・すいません、辛くて泣けちゃいます・・。もうどうしていいのか・・・怖くて嫌とも言えないし・・』

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『なんて会社なの!こんなかわいくて若い子を泣かせるなんて、絶対に許さないわ!めぐみちゃん、ここなら大丈夫よ、今日はなんでも話してね。みんな味方だから。』

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『めぐみちゃんの気持ちと勇気は嬉しいけどね、きっと組合員として名前を連ねたら、もっともっと嫌がらせを受けると思うの。奈良はめぐみちゃんをどうにかしたくてしょうがないのよ。ああ、気持ち悪い・・・!』

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『でも・・・ここまで来たら私も戦いたい・・川原さんにばかり甘えていても・・・』

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『それだけ心が弱っていたら、変に追い詰められかねないよ。総務部はしばらく私だけで戦うから大丈夫よ。私にはバックに組合がついているからね、奈良も馬場もかかってこい!だわ』

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『川原さんならひとりでいけそうと言いたいけど・・・先ほども申しましたが懸念もあります』

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『みずきさん、私のことはよく知っているでしょ?どういう懸念かは知らないけど、何か考えでもあるの?』

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『はい、やはり部署ごとに複数人が居た方が、嫌がらせや不当労働行為がひどい場合に戦いやすいのです。一人ですと完全に孤立させられる懸念もあり、そこから総崩れになった事例もちらほら見てきました。』

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『う~ん、嫌がらせなんて何クソ、だけど、怒りで気が狂うかもしれないわね。そういわれると少し不安だわ・・・何か良い作戦はないかしら』

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『結成通告時に、あえて総務部からは誰も参加しない、という手がありますよ。幸い私の製造部はかなり人が集まるので、しばらく製造部の組合員が活動を引っ張っていけばいいと思います。』

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『それはいい・・・だけど、結成時に何もできないのはつまらないわね。一泡吹かしてやりたいのよ!こんなチャンス滅多にないじゃない!』

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『・・・・相変わらずですね、でもその作戦で行く場合でも、川原さんにはしてもらいたいことがありますよ。ぜひお願いしたいですね。』

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『あら嬉しい!みずきさんに頼まれるなんて。私、イケメンの頼み事はたいがい聞いてあげるわ。何何?』

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『・・・・。結成時に総務部の人達の反応を見ていてもらいたいのです。結成に好意的な人間やそうでない人間がきっとわかると思うのです。好意的な人間には、後日組合勧誘とまでいかなくとも、陰での協力をお願いするかもしれません。』

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『なるほどね、それならお安い御用よ。』

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『私にも手伝わせてください!このままでは悔しいですし。』

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『ありがとう、めぐみちゃん。頼もしいわ、でも無理はしないでね。』

人員集めはまずおいておき、現場の問題に向き合う

 組合を作る以上、参加労働者の数は多いに越したことはありません。しかし最初から勧誘の意図を前面に押し出して行動することは止めた方がいいでしょう。きっと敬遠されることでしょう。

 社内で労働組合を作る目的は何でしたか?それは、会社の不当な扱いにされるがままにならないためでした。であるならば、現場に渦巻く諸問題に向き合い、見返りを求めず相談にのってあげましょう。

 組合の役割の中に、「社内の労働者の相談に応じる」というものがあります。もし組合設立目的がさきほどの「会社の不当な扱いにされるがままにならないため」であるならば、これは組合員以外の労働者の相談にも応じることを含むと考えた方がいいでしょう。不当な扱いを会社から放逐したいならば、組合員であるか否かにこだわることは意味のないことです。

 現場で多くの相談にのっていると、職場で起きている問題の多くを把握できます。そして、第三者的視点から冷静に見ることができるようになり、組合結成後の団体交渉において、理性的で客観的基準(法律や裁判例など)にもとづいた要求をすることにつながっていくのです。

各部署で2人以上集まらない場合の対処法2つ

 部署ごと最低2人獲得の目標は、簡単そうに思えて実現が厳しいものです。そこで有効な対処法を説明しましょう。

対処法1:その部署の労働者は、あえて参加しない

 人が一人しか集まらない部署については、その労働者には参加を見合わせてもらいます。あえて陰で協力してもらうようにするのです。

 名を連ねていなければ、その労働者は嫌がらせに遭うこともありません。その部署において組合参加の流れが起こるまでじっと待ち、時機到来時に一気に行動するための下準備をしておきましょう。

 その下準備とは何でしょうか?それは、会社側人間・見て見ぬフリ人間の見極めです。そのような人間は、時機が到来しても考えは変わりません。時機到来時にそのような人間に関わることによる時間のロスを回避することは、極めて重要です。

 組合結成時は、どの人間が好意的な意見を述べているか、どの人間が嫌悪感を示しているか、最も知ることができる時です。

 結成に対する各労働者の反応は、今後の組合員確保の重要な資料となるでしょう。結成に対して否定的な意見を陰で話している人間は要警戒です。発足草創期に決して勧誘してはなりません。

対処法2:会社と不当な行為と戦うことを、仲の良い同僚だけに告げ、陰の強力を得ておく

 人が一人しか集まらない部署において労働者が組合に参加するには、もう一つ手があります。

 結成時には敢えて参加しないのは、対処法1と同じです。やはり個に対する嫌がらせの集中砲火は避けたいからです。結成時における部署内の同僚の反応を観察することも、対処法1に同じくです。労働組合結成について好意的な意見を述べた同僚については、秘密を厳守してもらいつつ、今後自分も組合に参加する旨を伝えます。

 「この会社のことだから、組合に参加した後は、私に対する嫌がらせが何らかの形で行われるだろう。私に対する表立っての協力は、あなた自身の将来に傷をつけることにつながってしまう。よって、私に対する協力は、プライベートの時間や会社外、上司の目の届かない場所、でしてもらえばいい。そして心の中では反発したりしないで欲しい。」

 多くの心ある労働者は、喜んで同意してくれることでしょう。なぜなら、陰での協力ならば、己に嫌がらせが及ぶことはないからです。給料で生活費をまかなっている以上、同僚の協力はこのような形でしか得られないかもしれません。。

『「あんしん労働組合」代表たつの』のまとめ 特別講師のまとめ