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脅迫に負けない交渉術(1)~脅迫が行われる理由を知る

ブラック企業との戦いにおける交渉の場で、「脅迫」に対し交渉術(主にハーバード流交渉術)をいかに用いたらよいか?を説明する第1回目。

ブラック企業は労働者との交渉の場で、なぜ頻繁に「脅迫」という汚い手段を用いて話し合いをしてくるのか?その理由を説明していきたいと思います。

「脅迫」を使いたがる理由を知ることで、私たちは「うま味」を事前にけん制し、時にとん挫させ、相手に汚い手段を用いる気持ちを持たせなくすることが可能となります。

ブラック企業が交渉の場で「脅迫」を使いたがる理由は、短期決戦で労働トラブルを終わらせ、痛むことなく望む結果を得たいからにほかなりません。当ページでその身勝手な理由を詳しく説明していきましょう。

理由を知ることで、「脅迫」による泣き寝入りを跳ね飛ばすための第一歩を踏み出しましょう。

なぜ労働紛争の交渉の場で『脅迫』は頻繁に行われるのか?

 労働紛争における交渉の場では、「労働者と経営者が仲良く手を組みあって・・・」というケースはほとんど見られません。

 その話し合いの場では、感情の高まりや敵意が激しいエネルギーを生み、数多くの汚い手段が行われるのです。その汚い手段の一つが、『脅迫』を用いた交渉法です。

 脅迫を用いた交渉・・・一体どのようなものがあるのでしょうか?私が実際に経験したものを紹介します。

  • 「もしこの辞令に従わないのならば、業務命令に従わない行為として就業規則第○条に書いてある通り懲戒処分とする。」
  • 「その点については問題自体が存在しない。もしその点を持ち出すならば、話し合いを打ち切る。」

 見て分かる通り、「~しないならば・・・する」というように、会社側が常に主導権を握り、こちらの反応いかんで通告どおりの内容を実行するぞ、というスタンスなのです。労働者にとって過酷な結果をちらつかせて、「そうなりたくなかったらこちらの言うとおりにしろ」と言っているのです。

 脅迫は、一つの労働紛争の中にあるいくつもの交渉の場で、何度も行われます。なぜそれほどまでに頻繁に行われるのか?原因は、交渉者の無計画性や性急さ、または傲慢さに起因すると思われます。

労働者に説明し納得を得るための時間的なロスをふせぐために行われる場合

 交渉担当者は、目の前にある労働紛争を一刻でも早く片付けたいと思っています。賃金を下げたのなら、下げられた労働者の反発も無く事が収まれば一番楽ですから。しかし労働者に反発されると、しなければならない事がたくさん出てきます。

 反発をそのままにしておくと、下手すれば労働基準監督署に告げ口をされるかもしれない。社内で労働組合を結成されるかもしれない。訴えられる可能性もある・・・。それらの事態を防ぐために、交渉担当者は労働者に納得するまで説明しなければなりません。これはとても手間な作業です。相手(労働者)はすでに不利益な行為をされて、腹が立っているのですから。

 このような面倒な作業を短縮するために、『脅迫』をして労働者を黙らせる方が手っ取り早いと考えるのです。

交渉担当者の性質が、尊大で傲慢である場合

 交渉担当者は多くの場合、人事部門の責任者とか、果てはそのまま会社の経営者である場合が多い。

 彼らは自分の仕事内容や地位から、「労働者よりも地位や人間性・社会的立場が上位」だと勘違いしています(決して直接口には出しませんが)。そのため、労働紛争で労働者に正当な権利をもとに反発された時、「一介の労働者のクセに反発しやがって」という気持ちから、交渉の場で対等に話し合うことを面倒くさがるのです。

 そこから、「脅迫」という汚い手法を思いつくのです。彼らが心の中で対等かへりくだる必要があると思っている相手にはまず用いることが無い手法です。相手とこちらの立場で対応を分けるのは、傲慢さの典型と言えるでしょう。

『脅迫』を行うことは逆効果

 では実際に、「脅迫」という手段は会社側の交渉担当者が望むように、事態を迅速・効果的に解決するのでしょうか?

 現実は逆となります。「脅迫」は労働者の心に激しい反発心を湧き起こし、もし集団闘争ならば労働者同士の団結を生みだします。

 お分かりいただけたでしょうか?「脅迫」は有効な手段だから頻繁に行われる、というわけでは決してないのです。会社側の交渉担当者の不誠実で怠惰な態度の結果生じるものなのです。

 もちろん「脅迫」が全く機能しないこともなく、時にはうまくいきます。その成功体験がある場合、再び使用されやすくなります。

 この点に味を占めてしまうと、その交渉担当者はいつも脅迫を交渉の手段の一つとして選択するようになります。

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