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脅迫に負けない交渉術(3)~会社側と「話し合い」を始める

ブラック企業との戦いにおける交渉の場で、「脅迫」に対し交渉術(主にハーバード流交渉術)をいかに用いたらよいか?を説明する第3回目。

ブラック企業との交渉の場で、問題の解決に向けて「話し合い」を始めるための具体的な方法を説明します。

会社側が脅迫による事態の収束に固執している間は、真の「話し合い」はできません。(2)で会社側に脅迫の無意味さを理解させ、当ページ(3)で紹介する話し合いの場に座ってもらうためのポイントを実行することで、初めて問題解決に向けての「話し合い」がスタートできるのです。

「脅迫」に支配された、非建設的で無意味な交渉から脱し、互いが解決に向けて前進できる有意義な交渉に変えるために、参考にしてください。

話し合いでトラブルを解決することの意義を知ろう

脅迫がえしは、最も有効な問題解決方法の道を閉ざす

 脅迫の無意味さを相手に伝えたら、次は当事者同士が本格的に問題解決に動き出す番です。

 何度も言いますが、脅迫をしてきた相手に対して決してしてはならないのが「脅迫に対し脅迫で対抗すること」です。そうなってしまうと、もはや両者の関係は完全に破たんし、互いが憎しみ合うような状態に陥ってしまいます(交渉の場で脅迫をしてくるような事態ですと、もはや両者の関係はすでに破たんしているのかもしれませんが)。

 しかしこの場であなたが脅迫に対し冷静かつ寛容な態度で臨み、「この問題を共に解決したい」と持ち掛けるなら、相手は大きな驚きを感じ、ガチガチになった感情が思わずほぐれる可能性が出てくるのです。

 脅迫で応酬すれば、それですべてが終わってしまいます。相手を怒らせて、ボロを出させて全面戦争を望む意図でない限り、話し合いの可能性は常に残しておきたいのです。

その職場で末永く安心して働くために ~老子の言葉から学ぶ

 ここで改めて問いたいと思います・・・この不当な行為と戦うのは、どのような目的のためですか?

 多くの場合、目的は「労働法違反が行われる前の平穏な職場生活にただ戻りたいだけだ」となるはずです。であるならば、目的を実現するための最も有効な道のりは「話し合いによる解決」でしょう。

 裁判では物事は解決しません。裁判とのいう名の争いの場で、互いがさんざん憎しみをぶつけ合った挙句に強制的な解決策がしめされたとしても、そこには必ず大きな埋めがたい溝が残ります。

 溝は埋まるでしょうか?人間の心は、非常にデリケートで癒されがたいものです。そして多くの場合、根に持つ傾向にあります。

 老子の言葉に『大怨を和すれども、必ず余怨あり』という言葉があります。一度双方が激しく憎しみあった後は、例えその後和解したとしても憎しみは完全に消えない、という意味の言葉です。

 この言葉は何を暗示しているのかと言いますと、また別の機会に再びターゲットにされたり、ずっと嫌がらせや不利益を受け続ける可能性があることを暗示しているのです。

 以前、社内で裁判を起こし勝訴した有能社員の方が話題のニュースを見たことがあります。

 しかしその方の話を聞いていると、有能な社員であるその人ですら紛争後の会社からの空気は冷たいのだと知りました。これほど成績もよく会社にとって貢献度の高い人であっても、争いを起せば居心地は悪くなるのですね。

 私は、社内で激しく争った後にその場で今まで通り働く自信はありませんし、できませんでした。ですから労働紛争で合意を得ることの重要性は痛いほどわかるのです

 戦う目的が不当な行為をした使用者に対する反撃と復讐であり、かつその会社を去るつもりならば、信頼関係構築の可能性を残す必要もないかもしれない。しかしその会社でこれからも働いていく可能性があるならば、当該トラブルにおける妥協点は、会社側としっかり探り合うことがベストです。

会社側を話し合いの場に出させるために、会社側の言い分をしっかりと聞く

以上で述べた意義を踏まえ、今から「脅迫」という不毛な手段で交渉に臨んでくる使用者を、建設的な話し合いの場に参加させる方法を述べていきたいと思います。

さあ、合意を得るための具体的な行動を起こしましょう。

まずは、話し合いで対決姿勢を前面に打ち出すことをやめておきます。相手はすでにあなたに対して脅迫をしてきているのです。聞く耳はほとんど持っていないと言ってもいいでしょう。あなたの反発を警戒して身構えている、もしくは「このまま黙って従え」と思っているのが実際のところでしょう。

相手が話し合いをする気が無くても、決してあきらめてはなりません。相手の態度に左右されることなく、まずは相手の言い分をしっかりと話してもらうのです。

その時、相手の言うことにイチイチけちをつけたり、反論しません。存分に話してもらいます。

ここで新たに脅迫されても、脅迫は不毛であり、かつ互いの解決にならないことを伝えて、とにかく言い分を聞きます。

そうすることで、話し合いをする気がない相手も、少し態度を変えるかもしれません。あなたが相手の言い分をしっかりと聞くことで、相手の心の身構えを少し緩和させる結果を生じさせるかもしれません。

そうなると、本格的な話し合いに入ることができる可能性が生まれます。ここで初めて可能性が生まれるのですね。

しかし相手の言い分(中には自己中心的で傲慢な言い分もある)を聞き続けるのは、思った以上に大変です。だが、態度を硬化させている相手を交渉の場に引きずり出すには、言い分を存分に聞いてあげ、感情のしこりを緩和させることが重要だと思います。話を聞く過程で妥協をする必要はありません。今の段階で合意も不要です。今は話を聞くことに集中します。

こちらの言い分を相手に伝えるのは、相手の話を聞き、相手に話し合いによる解決をしたい旨を伝えたその後まで待ちます。

今はただ、話し合いをスタートさせるために全力を注ぐのです。

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